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安心安全な治療の一助 デジタル化

 近年「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」という言葉をよく耳にするようになりました。医療分野でもデジタル技術を活用し、医療や介護の情報を最適化・共有して、効率的で質の高いサービスを目指す「医療DX」が進んでいます。この波は「歯科DX」として歯科領域にも広がっています。

 日本社会は今後さらに高齢化が進み、医療や介護を必要とする人は増える一方で、現場の人手不足が大きな課題となっています。これまで通りの診療体制を維持するのが難しくなる中、その解決策として期待されているのが医療DXです。

 具体的な取組の一つが、マイナンバーカードを健康保険証として利用することです。医療機関で過去の受診歴や処方データを迅速に確認できるようになり、重複する検査や薬を減らせるほか、災害時の緊急対応にも役立ちます。

 歯科分野のデジタル化も進んでいます。例えば、小型カメラで歯型を精密に取る「口腔内スキャナー」を使えば、3Dデータを活用して詰め物などの設計・製作期間を短縮できます。また、レントゲンやCT画像と人工知能(AI)を組み合わせることで、矯正やインプラント治療の計画をより正確に立てられるようになり、患者と歯科医師双方の安心につながります。基礎疾患を持つ患者にとっても、歯科と医科が情報を連携することで、より安全な治療を受けられる環境が整いつつあります。

 こうした高度なデジタル技術の導入は重要ですが、医療の基本はやはり早期発見・早期治療、そして何より予防です。人手不足が懸念される時代だからこそ、定期的な歯科受診を心がけ、疾病予防に努めることが大切です。

(鹿児島県歯科医師会 学術委員 山元吉和)

安心安全な治療の一助 デジタル化
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