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背筋をのばしゆっくりと 誤嚥を防ぐ食べ方

 慌てて食物を食べたり、おしゃべりしながら食事をすると、飲食物や唾液が誤って軌道に入ることがあると思います。これを「誤嚥(ごえん)」と言います。健康な人でも睡眠時や食事中に偶然起こることがありますが、物を気道から排除しようとする咳(せき)やむせなどの防御反応により、物を吐き出しています。

 しかし、老化や病気などが原因で飲食物を飲み込むことが困難となる嚥下(えんげ)障害がある方は、せきやむせで物を吐き出す働きが弱まり、誤嚥の確立が高くなります。

 抵抗力や免疫力が弱まっている場合、誤嚥によって食べ物や唾液などと一緒に細菌が軌道に入ることで、肺の中で細菌が繁殖して炎症を起こし、誤嚥性肺炎を発症することがあります。この肺炎は、高齢者の肺炎の原因としてかなり高い割合を占めており、注意が必要です。

 誤嚥性肺炎は、口腔(こうくう)内の細菌の増殖、免疫力の低下、そして誤嚥の三つが主に関与しています。誤嚥性肺炎を防ぐため、まず、歯磨きや舌の清掃、義歯を使用している方は義歯の清掃をきちんと行い、口腔内を清潔に保ち、細菌を減らすようにしましょう。

 就寝中には、唾液が気管に入るなどむせを生じない誤嚥がおこってしまうので、やはり口腔の清掃が大切です。そして、体調を整え栄養状態をよくして、免疫力をたかめておきましょう。

 また、むせやすい方や嚥下障害がある方は、誤嚥自体を少なくするため、食事の際は、背中を丸めたりせず、背筋を伸ばして飲み込むようにしましょう。

 また、少量ずつゆっくり食べ、飲み込んでいる時には話しかけたりせず。かむ、飲み込むに関する一連の動作を。一つずつ意識しながら食べることで、塩化運動をよりしっかりすることが大事です。

背筋をのばしゆっくりと 誤嚥を防ぐ食べ方
haikei