歯のはなし

ドライマウス対策 よく噛んで唾液分泌を

 唾液は私たちの健康にとって貴重な働きをしています。だからこそよく噛んで唾液を分泌することが大切なのです。

 唾液の働きには、①自浄作用(食べかすを洗い流す)②再石灰化(酸によって溶けた歯の表面を唾液の中のカルシウムによって修復する)③抗菌作用(分泌型免疫グロブリン、リゾチームなどを含む)④消化を助ける(唾液中の消化酵素のアミラーゼやリパーゼが働く)⑤緩衝能(食べ物などによって酸性になったお口の中を中和する)⑥湿潤作用(お口の中の乾燥を防ぐ)⑦粘膜保護作用・潤滑剤(お口の中の粘膜が傷つかないようにする)などがあります。

 唾液の量が少なくなり、口の中が乾燥した状態を「ドライマウス」と呼びます。ドライマウスになると口腔内に細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因ともなります。若年者では少ない病気ですが、50歳以上で多くなります。日本では口の乾燥を感じている人が、数百万人から数千万人いると推測されています。

 対策は唾液が出やすくなる習慣づくりと乾燥対策を心掛けることです。食事を規則正しく取り、しっかりと噛むことで唾液の分泌が促されます。ガムなどを食べて唾液分泌を促すことも一つの方法ではありますが、糖分を摂取しすぎないよう注意が必要です。

 室内の乾燥も口腔乾燥の原因になるので加湿器を使って部屋の乾燥をすることが大切です。口呼吸が癖になっていて口を閉じられない人は、唾液の蒸発を防ぐマスクや保湿剤配合のスプレーなどを利用して口の中を乾燥させないようにしましょう。また、耳の前方にある「耳下腺」や顎、舌の下にある「顎下線」「舌下腺」といった唾液腺を軽くマッサージすると分泌が促される場合があります。

 詳しくは、かかりつけ医にご相談ください。

                     (鹿児島県歯科医師会 情報・対外PR委員 毛利英樹)

hanohanashi2106.pdf
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