歯のはなし

口腔機能低下症 40代からの衰えに注意

 自分が高齢者になった時、誰にも頼らず、元気に自力で生活を送る将来を思い描く方は多いことでしょう。日本人の平均寿命は、ここ数年伸びていて、男性81歳、女性87歳となっています。

 一方で、要介護者は急速に増加しています。ある研究によると高齢者は、まず口の機能の低下が起こり、全身の機能低下につながっていくことがわかってきました。言い換えると、口の機能の低下を予防することで、全身の機能低下を防ぐことができます。要介護にならない、または介護状態になることを遅らせるためには、口の機能低下に早めの段階で気付いて対応することが大切です。

 ふだんの食事で無意識にしている「かむ」「飲み込む」。こうした"食べる力"が40代から衰え始めていることが、日本老年歯科医学会の調査で明らかになりました。こうした症状を「口腔(こうくう)機能低下症」として医師たちは注意を呼びかけています。

 「口腔機能低下症」になると食べる量が減り、堅い物を避けるため、食材も偏ります。その結果、栄養不足となり、全身の筋肉が減ります。食欲不振が進み、食べる力がさらに衰える悪循環が生まれます。そのまま放置すれば、介護を必要とする状態が早く訪れ、最終的には寝たきりになる可能性が高まります。けっして侮れない病気なのです。

 自分が「口腔機能低下症」になっていないか気付くために、以下をチェックしてください。①口のにおい ②口の中が乾く ③堅い食べ物を避ける ④滑舌が悪くなった ⑤食べこぼしが増えた ⑥食べるのが遅くなった ⑦よくむせる

 1つでも思い当たることがあれば、まずはかかりつけの歯科医に相談して下さい。

(鹿児島県歯科医師会情報・対外PR委員 毛利 英樹)

口腔機能低下症 40代からの衰えに注意
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