歯のはなし

フロスから始める歯磨き フッ素残留効果高める

 むし歯や歯周病を予防するには、家庭で毎日行うホームケアと歯科医院で定期的に行うプロフェッショナルケアがあります。

 ホームケアでは、歯ブラシで行う歯みがき(ブラッシング)に加え、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを併用して歯と歯の間を清掃することが推奨されます。さらに、むし歯予防にはフッ化物配合歯磨き剤の使用が有効であることも医学的に証明されています。

 さて、そこで歯ブラシとデンタルフロスを使う順序について興味深い論文がありますので、その内容について説明します。

 タイトルは「ブラッシングとフロッシングの順序が歯間部の歯垢減少とフッ化物の維持に与える影響」です。25人の被験者に対し、先に歯ブラシで歯を磨き、次にデンタルフロスを使って歯間部を清掃するようにします(歯ブラシ→フロス)。続いて同じ人々に対し、フロスを使った後にブラシで歯を磨くよう指示しました(フロス→ブラシ)。

 結果としてフロス→歯ブラシの順で行ったときに、残留歯垢の量がより減少し、フッ化物配合歯磨剤が口腔内でより高濃度に維持される、つまりフッ素の効果が高いことが分かりました。

 理由として、先にデンタルフロスを使うと歯と歯の間の細菌の塊である歯垢や食物かすを解きほぐすため、その後に歯ブラシで磨いてうがいすることにより粒子をより取り除きやすいのではないか、ということです。フッ化物の維持についてもフッ化物配合歯磨き剤をつけた歯ブラシを後で使うことでうがい回数が減り、維持されやすいことが容易に想像できます。

 参考にしていただければ幸いです。そして、ホームケアだけではなく、定期的なプロフェッショナルケアも受けましょう。

 

(鹿児島県歯科医師会情報・対外PR委員 政信行)

フロスから始める歯磨き フッ素残留効果高める
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