歯のはなし

虫歯になる条件 不規則な飲食が誘発

 虫歯になりやすい条件を調べた実験があります。ハムスターは普通に飼育をすると虫歯になりませんが、4つの条件で実験してみました。

 ①歯が生えて何ヵ月もたつと虫歯になりにくくなるので、歯が生え始めた、生後21日頃から実験を開始する②研究用のハムスターには虫歯菌がいないので、人間の虫歯菌を接種する③最も虫歯になりやすい「砂糖」を餌に50%ほど混ぜる④一日中餌を食べることができる「ダラダラ食い」状態にする―。以上の条件のもとで飼育すると、たった3週間でハムスターはひどい虫歯になりました(写真㊤)。

 この4つの条件は人間にも同じことが言えます。人間の場合、虫歯になりやすいのは、歯が生えてから2~3年の間です。その後はエナメル質が自然に変化し、虫歯に対して抵抗力ができるので、永久歯が生えそろう中学生くらいまでが、特に要注意です。

 人間の虫歯菌は、歯が生える1歳頃から、主に家族から赤ちゃんの口に感染するので、家族全員の口を清潔にしておくことが大切です。

 栄養素の中では糖質、その中でも砂糖が歯の大敵です。そして最も危険なのが、ダラダラと飲んだり食べたりすることです。

 若い歯、虫歯菌、砂糖の条件が揃っていても、時間を決め規則正しく食べさせるだけでハムスターは虫歯にほとんどならないのです。

 人間を対象にした研究でも、規則的な食生活の効果は証明されています。

 写真㊦は、寝る直前まで甘い物をダラダラと食べたり飲んだりしていた5歳の男児で、まさに実験そのものです。治療しても再発のリスクが高いので、まず規則正しい食生活をすることが大切です。

 

(鹿児島県歯科医師会情報・対外PR委員 薬師寺毅)

虫歯になる条件 不規則な飲食が誘発
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